病院やクリニックに行くと、医師より先に対面するのが看護師です。看護師の第一印象が良くないと、その先に名医がいたとしても患者は不安になってしまいます。それだけに看護師は病院の顔となる職業であり、医療チームのメンバーでもあります。どんな時でも冷静である必要がありますが、緊張感のあまり仏頂面をしていては患者に煙たがれてしまいます。何よりも自分自身のメンタルを大切にしなければ厳しい仕事ですが、その分だけやりがいのある職業です。
職業として看護師の地位を確立したのは、フローレンス・ナイチンゲールです。学校の図書室で伝記を読み、看護師を志した人もいるでしょう。日本では、1948年に「保健婦助産婦看護婦法」が制定され、看護師が職業として認められるようになりました。
近年は病院やクリニックだけではなく、介護施設や企業内の医務室、訪問看護の現場でも看護師が活躍する場があります。雇用形態は正社員をはじめ、パートや派遣社員としても働くことができます。肉体労働を伴うことから、男性看護師のニーズも高まっており、2002年には男女に関わらず、看護婦と看護士は「看護師」と呼ばれるようになりました。
実務経験を踏んで、認定看護師や専門看護師を目指すことも可能なため、看護師の資格は一生モノといえるでしょう。
しかし、医療現場は深刻な人手不足となっています。看護師の仕事は、ほとんど立ちっぱなしのうえ、ゆっくり休憩する時間もなく、体調面やメンタル面で続けることが困難となってしまい、離職する人が多いのが現状です。看護師の求人募集は常に行なわれていますが、仕事も自分の時間も大切にしたいと希望する人が多く存在することから、転職に転職を重ねているのです。人手不足解消のため、結婚や子育てを理由に看護師を離職した「潜在看護師」の存在も戦力として注目されています。勤務時間や休日にこだわった求人募集も増えているので、職場復帰を考えている看護師さんは要チェックです。また派遣で働く看護師も増えています。
「物事を始めるチャンスを私は逃さない」というナイチンゲールの名言があります。たとえ、マスタード種のような小さな存在でも、芽を出して根を張っていくことが出来るという想いが込められた言葉です。転職、復職に関わらず、看護師という働き方を見つめ直す時代なのかもしれません。

病院」と「診療所(医院やクリニック)」の違い